春よ
仕事が終わった。9時だ。
頭のエネルギーが空っぽだ。
誰もおらん。無人だ。砂漠だ。
朝5時半に起きたからだ。5時半に起きる必要は全然ないのに、うちの小さい子が元気よく5時半に起きる。
うちの小さい子は最近、消防車や救急車がお気に入りだ。パトカーも好き。なぜか緊急車両が好き。
ライトがピカピカ光る緊急車両のおもちゃを買ってもらって、音も鳴るものだから毎朝サイレンを鳴らして遊んでいる。
とーちゃん。ウーウーしよ。みたいな感じで誘われて5時半に起きる。奥さまと二人で「マジか、」ってなってる。げっそりしつつ2人で顔を見合わせて笑う。
小さい子はおもちゃの車の屋根についてるボタンを押して緊急車両のサイレンを鳴らして、ほら、やっぱり。こんなに楽しい。という大満足の笑顔でぼくの顔を見る。良かったね。
何回ボタンを押しても、サイレンがなってライトがピカピカ光るたびに百点満点の笑顔でぼくの顔を見るので、この子は天才だなと思う。
きっと子どもの頃の好きなものというのはどんどん変わっていってどんどん忘れていくものなのだろう。
このまま大きくなって救急隊員になったとかいうことは万に一つも起こらないんだろうと思うんだけど、ぼくたち親はこの子が新幹線が好きだったことや消防車が好きだったことを覚えてるんじゃないかな。
それともぼくたちも時間とともにきれいさっぱり忘れてしまうのかな。
せめてここに記録しておこう。
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先週の土曜日にお墓参りに行ってきた。
桜が盛大に散っていた。
お墓を洗ってお花を飾って線香をつけて手を合わせて、あとはお墓の前で岩田くんとしゃべってた。2時間ぐらい昔のこととか今のことをしゃべっていた。それで適当な道を迷いながら駅まで歩いて、帰りの電車では何もしゃべらんと帰ってきた。
春やねえ。