「背中から40分」

イカロスの森で。主演が小堀さんとIZUMIさんのお二人。ミナトノヨーコさん演出で「背中から40分」
女中の役でぺっぺさん。

なんというか。
芝居達者が4人集まったら、良いものができる。

台本も、演技も、大道具も、演出もどれもレベルが高かった。
僕などより全然上手い人達が丁寧に作っているもので、まったくもってかなわないと思うのだけどその上で思ったことを書いておこうと思う。
芝居ってなんだろう?ということを考えるきっかけになりそうな気もするので。

僕は、たぶんあまり全体の完成度というものは求めていなくて、どこかの一つのシーンの一人の役者の目の輝きが、一瞬が心に残る。そういうものを残す芝居を求めているのだと思う。
エンターテイメントではなく、リアルな生きている人間の、その時にしか出せない輝きのようなものが見たいのではないかと思う。
だからもしかしたら、演技なんて上手くなくて良いんだと思う。

ビューティフルサンデーは途中からメロドラマになってしまって良くなかった。僕の演技がお涙頂戴になってしまった。
集中力のなさが原因で、そのさらに原因は稽古不足とか覚悟の不足で、反省するしかないのだけど。
芝居ができるようになってくると、涙を流すこともできるようになるし、お客さんの涙を誘うこともできるようになるんだと思う。
でもそれは、僕の求めているものではないと思う。

舞台の上で、本物の悲しみに悶えて涙と鼻水でどしゃ降りになってるおっさんを見せる。
自分がどう見えてるかとか、そういうことを忘れるぐらいの集中力で舞台に立たないといけないのだと思う。
そんなことができるのかな。あまりにもしんどい。

たぶんビューティフルサンデーの失敗から立ち直れていないのだな。向き合えてもいない。
あれは失敗だった。