moon
白い月の下。暗い森の中。
男の子と女の子が道に迷った。
男の子は女の子の手を引き
「こわがらなくてもだいじょうぶなんだよ。」
女の子はその幼い勇気に安心し
男の子の震える手を握った。
黒い木の陰から遠い光を見つけ
ベットとおかあさんの優しい手をおもい足を速める二人は
それが森の奥へと誘い込む
オオカミの光る目だとは気づかない。
すっかり森の奥深くヘ。
すっかりオオカミたちにかこまれて。
二度と戻れない所へ
おとうさんのたくましい腕も届かない所へ
オオカミたちの息を聞いた女の子が
足をもつれさして地面に膝をつく。
「洋服を汚してしまったわ。おかあさんにしかられてしまう。」
女の子は男の子の手を握り
立ちあがろうとするけれど。
暗い暗い森のなか。
白い冷たい月の下。